都内に建つゲストルームのある住宅です。仕事柄いつも海外からの来客があるため、家族もゲストもお互いの時間やプライバシーを尊重しつつ、皆での時間も楽しく共有できる建物を目指しました。具体的には3階建ての建物の1階をエントランスとゲストルーム、2階を共有のキッチンとダイニング、3階を家族のスペース、と階ごとにプライバシーを分けて計画しました。建物は後に間取りを変えられるよう、シンプルな箱型にしています。
​​​​
photo by Masao Nishikawa
1階について
1階はエントランスから家族の玄関とゲストルームにそれぞれ直接入るようにプランニングしました。またゲストルームにはトイレ、洗面、シャワーなど水回りもコンパクトにまとめて設けあります。そのためゲストは家族に気にせず、好きな時間に自由に出入りできるようになっています。 
ゲストルーム南側は庭に面していて引戸を開け放つと道路からエントランスとゲストルーム、庭まで外部と一体になった空間になります。 
2階について
2階は家族とゲスト共有のLDKです。キッチンは初めての人でも使やすいように、パントリー/冷蔵庫(食材)→下拵えスペース(洗ったり切ったり)→調理スペース(煮たり焼いたり盛り付けたり)と料理工程順に必要な物が収納されています。海外からのゲストも好きな時に2階へ来てお茶をのんだり時には皆の御飯を用意してくれたりします。 
2階は天井も高く広々とした空間なので、普段の食事の他にも時には大勢の人が集まってゲストを囲んだご飯会なども。リビングには南北の窓ほかに、西側にもガラスブロックの窓があり午後の美しい光が入ってきます。休日に過ごすことの多いリビングで1日の時間のお流れによって光の移り変わりを楽しめます。

3階について
3階は寝室、書斎、クローゼット、浴室、トイレなど家族のプライベートなスペースです。 
水まわりについて
洗濯などの水まわりは家事効率を考慮し、動線にあわせて収納などを過不足なく設けています。水まわりの動線や収納方法は各家庭によって違いがあるため、いままでのお住まいを参考に位置や大きさを調整しました。

室内空間について
建物内部の壁や天井のコンクリートは木目を生かした型枠を採用し、木のような柔らかな仕上げにしています。窓から入った光が壁や天井に穏やかに反射してほどよく暗い落ち着く室内になりました。
ほの暗い室内から明るい外を眺めると、なにげない景色でも美しく感じられる時があります。周りを建物に囲まれている都心の環境でも心地よく落ちつける空間になればと思います。 

室内環境について
RC造の建物は室内側をコンクリートのままの仕上げとして、外部側にはしっかりと断熱材を施してあります。窓も三重ガラスの木製サッシを採用し、先々を見越したHEAT20のG2レベルの断熱性能を要しています。
外部断熱がしっかりしておりコンクリートの躯体が蓄熱をしてくれるため一年を通じて温度変化がするない快適な室内環境となっています。

You may also like

Back to Top